スター・ウォーズで学ぶアドラー心理学―ジェダイと不完全を認める勇気―

目次

はじめに

※この記事はエピソード1〜6のネタバレを含みます。また、独自の解釈も含まれます。
※この記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。
私が実際に読んで良かった本を紹介しています。
「まずは手軽に読んでみたい」という方は、ぜひお近くの図書館なども活用してみてくださいね😄

前の記事までで、
アナキン・スカイウォーカーがダークサイドに堕ちた後の行動は決して肯定できないものの、
「堕ちてしまったこと自体」は、単なる弱さではなく、避けがたい背景があったことを書いてきました。


ジェダイの掟は、「感情を抑圧すること」を重視しています。

しかしこれは、心理学の視点から見ると非常に危ういもののようです。


ジークムント・フロイトの考えでは、
感情を抑圧し無意識に押し込めるほど、やがて反動として噴き出します。

また、カール・ユングも、
感情や衝動といった「シャドウ(影)」を否定するほど、それは大きくなると考えました。


さらに脳科学の視点でも、

理性を司る前頭前野が、
感情の警報装置である扁桃体を無理に抑え続ける状態は長くは続かず、
いずれ大きな反動を招くとされています。


感情を否定し、ダークサイドを遠ざけようとしたジェダイの在り方そのものが、
皮肉にも、ダークサイドに堕ちやすい環境を作っていたとも言えるのです。


そこで今回は、
アドラー心理学と集団心理の視点から、
ジェダイの構造的なゆがみについて考えていこうと思います。

アドラーについての概要は、別の記事にまとめているので、よければそちらも読んでみてください😀

アドラーからみた構造的なゆがみ

課題の分離の侵害

ジェダイは、他者の人生に深く介入しすぎていました。

  • 幼少期に親元から引き離す
  • 愛着や恋愛を「執着」として禁止する

これは本来「本人の課題」である人生や感情に、
組織が踏み込みすぎている状態です。

特に親子関係の分断は、
人が「安心できる土台(安全基地)」を奪います。

その結果――
心の空白を埋めるように、危うい存在に依存してしまう可能性があります。

まさに、アナキンがパルパティーンへ傾いていった構造といえます。

「勇気くじき」の連鎖

ジェダイの教育は、表面的には高潔ですが、
内側では「勇気くじき」が起きていました。

  • 「恐れはダークサイドへの道だ」と断罪する
  • 弱さを見せることを許さない
  • 師弟関係が上下(縦)で固定されている

これは、アドラーが大切にした
「横の関係(対等な尊重)」の欠如です。

結果として、
「認められたい」という欲求が歪み、暴走していきます。

集団になるとなぜうまくいかなくなるのか?

これはなぜでしょうか?
集団心理の視点から考えていきます。

グループシンクの罠

優秀な人が集まっても、
集団になると判断はむしろ鈍ることがあります。

その代表例が、グループシンク(集団思考)です。

  • 閉鎖的な評議会
  • 「自分たちは正しい」という無謬性の幻想
  • 異論を出しにくい空気

さらに縦社会であったため、
ナイトやパダワンの意見が上に届きにくい構造もあったのかもしれません。

脳科学的に見ても起こること

人は集団から外れることを、無意識に「危険」と感じます。

異論 → 不安
同調 → 安心

その結果、

「みんなが言っているから正しい」
「前例があるから従う」

という思考のショートカットが起きます。

不完全である勇気

ジェダイに足りなかったもの

アドラー心理学の核心にある言葉、
「不完全を認める勇気」。

ジェダイに欠けていたのは、「不完全を認める勇気」だったのかもしれません。

完璧主義の罠

ジェダイは、

  • 怒り
  • 恐れ
  • 執着

といった一般的に負の感情と呼ばれるものを排除しようとしました。

しかし本来感情は消すものではなく、
大切な自分の一部として、向き合いながら付き合っていくものだと私は思います😄

減点方式の評価

ジェダイの評価は、いわば「減点方式」でした。

アナキンがどれだけ突出した才能があっても、
基準に満たない部分があれば評価されない仕組みになっていました。

もし加点方式で、アナキンの強みを活かし、
弱みを補い合うチームが作られていたら――
結果は違っていたのかもしれません。

実はこれは現代社会にも繋がる構図だと思っています。

現代社会との共通点

現代社会は昔に比べて、しがらみが少なくなり、
「皆違って皆いい」と多様性が叫ばれる世の中になりました。

しかしその一方で、

  • 仕事
  • 家事
  • 育児
  • 対人関係

すべてを「ある程度できて当たり前」とされる、
高い平均点が求められているようにも感じます。

どちらがいいかは別として、
昔よりマルチタスクを求められる社会になっているのではと思います。

この物語から、私たちが学べること

ジェダイのように、
優秀な人たちが作った仕組みが、
必ずしも正しいとは限りません。

難しいことですが、
「社会の期待にすべて応えようとしなくていい」と、
少し肩の力を抜いて生きられたらと思います。
(それができたら苦労しないんですけどね…)

不完全を認める勇気

私たちは皆、不完全です。

ジェダイにも、現代を生きる私たちにも、
必要なのは「完璧」ではなく、
不完全を認める勇気なのかもしれません。

完璧を求めるより、
不完全なもの同士がどう支え合うか。
そんなふうに考えられる社会であってほしいなと思います😄

次回は、ルークがアナキンをダークサイドから救った意味を、
心理学の視点から考察していきたいと思います。

エピソード3は小説版がオススメです

エピソード3は映画だけでも素晴らしい作品ですが、小説版ではアナキンの葛藤や心理描写がより丁寧に描かれています。
感情の揺れや、追い詰められていく過程が、より深く伝わってくるのです。
また、オビ=ワンやパドメが、どれほどアナキンを大切に想っていたのかも、よりはっきりと感じることができます。
この物語を知ったうえでエピソード4〜6を観ると、スター・ウォーズの見え方が、少し変わるかもしれません。

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今日も読んでくださり、ありがとうございました😊
皆さまにとって、明日も素敵な一日になりますように😀

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この記事を書いた人

ブログ「心音」の管理人、こはくです。
看護師・保健師・養護教諭の資格を持ち、介護・対人支援の現場に10年以上携わってきました。
自分自身もADHD傾向による生きづらさを感じてきた当事者です。
現場で出会ってきた方々の姿と、脳科学・心理学の学びを重ね合わせながら、自分とやさしく向き合うためのヒントを綴っています。グリーフケアや暮らしの工夫についても、実体験をもとに、自分のペースで発信中です。

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