“普通に見える”ADHD不注意優位型の私が、ずっと疲れていた理由

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はじめに

ADHD(注意欠如・多動症)は、注意のコントロールがうまくいきにくい脳の特性のひとつで、子どもだけうでなく大人にも続くことがあります。

過去記事では、主に私の「ADHD傾向」についてお話ししてきました。

そのことについて、もう少し書きたいと思います。

ADHD 3つのタイプ

一口にADHDといっても、大きく分けて3つのタイプがあると言われています。

ADHDの3つのタイプと脳のメカニズム脳の司令塔である「前頭前野」で、情報をやり取りをしているドーパミンなどの物質が不足気味なのは共通していますが、その「現れ方」が違います。

① 不注意優位型(ADD)

前頭前野の「覚醒レベル」が低めで、ぼんやりしやすいタイプです。

例えるなら、「電波が不安定なラジオ」。 重要な情報をキャッチしようとしても、ノイズが入ったり、いつの間にか「空想の世界」や「脳内おしゃべり」という別の番組にチャンネルが変わってしまっています。

② 多動・衝動性優位型

脳の「ブレーキ(抑制機能)」が効きにくいタイプです。 じっとしていられない、思ったことをすぐ口に出してしまう、など外から見てわかりやすい特性があります。一般的に「ADHDらしい」とイメージされやすいタイプです。

③ 混合型

上記の両方の特性を併せ持っているタイプです。 不注意もあり、多動・衝動性もある状態で、3つのタイプの中で最も多いと言われています。

気づかれにくい①不注意優勢型

①不注意優位型は、②③のADHDや、他の発達障害に比べて周りに気づかれにくいという特徴があります。

隠れた疲れの正体「カモフラージュ」私は日常生活に支障がなく、診断されないでしょう。

発達障害は、どこまでが定型発達で、どこまでが発達障害という境界線を引くのが難しいです。

例えば「山はどこまでが山なのか?」ということに似ています。

濃淡でいえば、私は淡い方なのかもしれないです。

多分、皆さんの前に行っても、ADHD傾向があるとは思われないと思います。

専門家の間でも、「知能が平均以上で、ADHD不注意優位型傾向のある女性」は、最もその特性を見逃されやすく、本人も気づかぬうちに疲弊しやすいグループだと言われています。

それは「カモフラージュ(マスキング)」という技を脳が無意識に使っているからです。

そして、カモフラージュ(マスキング)は、脳にとっては力技を使っている状態です。

たとえば

ミスの先回り

「自分はうっかりしやすい」と自覚しているので、人一倍時間をかけて確認したり、メモなどの工夫をして、ミスが表に出ないようにします。

状況判断力

空気を読む力はあるので、しっかりした人を演じることができます。

言語能力

ちょっとした失敗も言葉でフォローできるため、「少しおっちょこちょいな人」という印象で留めさせられます。

「2つの自分」を同時進行

頭の中で「脳内おしゃべり」が流れている自分を、もう一人の自分が「こらこら、今は集中!」と監視している状態。

「苦手」を経験と知識でカバー

過去の経験や知識を総動員して「ここではこう振る舞うのが正解」と、自分をコントロールする。

・「違和感」への超警戒

「何か忘れていないか」「変に思われていないか」と、脳内の警報器である扁桃体をあえて敏感にして、レーダーを張り巡らせる。

このように、「本来の特性」を「努力と工夫」で普通に見せているのです。

このカモフラージュは社会生活を送るための大切なスキルですが、その分、脳にかかる負荷は大きいです。 外で頑張るほど、家に帰ると疲弊してしまう……なんてこともあります。

一度自分のなかに落とし込めたことは得意

一度自分のなかに落とし込めたことは得意私は、情報を一時的にキープする「ワーキングメモリ」は少し弱めです。

なぜなら、これを司るのが前頭前野だからです。

なので、「初めての作業」は、電波の悪いラジオを必死に聞き取るような作業になり、ミスも起きやすくなります。

でも、一度しっかり自分の中に落とし込んで「長期記憶」にしてしまえば話は別です。

一度落とし込んだことは、結構早くできるんです。

(何度もやっている仕事は人より早いくらい)

「興味のあることは過集中でき、人一倍詳しくなれる」ことが強み

「興味がある」というスイッチが入ったとき、「人一倍知識を覚えられる」という傾向にあります。理由は以下の3つです。

① ADHD傾向の人は、自分がワクワクすることに対してドーパミン(意欲の脳内神経伝達物質)が爆発的に出やすい特性があります。

② 「関連付け」のネットワークが広いから ADHDの脳は、普段から「脳内おしゃべり」や「空想」が多いです。

これは言い換えると、脳内の情報の境界線がゆるく、あちこちの引き出しが常に開いている状態です。

興味があることが見つかると、その新しい情報が、脳内のあらゆる引き出し(過去の経験、似た知識、独自の感性)と一気に結びつきます。

③ 「過集中」による反復

過集中のスイッチが入ると、お風呂の中でも寝る前でも、脳が勝手にそのことを考え続けてくれます。

自覚はなくても、頭の中で何度も何度も練習や復習を繰り返している状態です。

本当にこの脳特性で生きづらかったり、自己肯定感が低いです。

ですが、悪くない点もあったかもです。 

学生時代、授業を真面目に聞いていたけど、実は空想を楽しんでいる時間も結構ありました。

それでも、テスト週間の少し前から取り組めば、平均点以上はとれました。

先生から見たら真面目な生徒なので、成績表も悪くありませんでした。

私はいくつか資格をもっていますが、過集中のおかげなのか、一発合格しています。

 

それでも、

定型発達で、頭がいい人に私は憧れます。

なぜなら、今まで私は苦しく、とても生きづらかったからです。

人が簡単に当たり前にできていることが、私には難しかったから。

私はずっと、自分がダメな人間だと思っていました。

なんか周りと違う、劣っているという劣等感。

ダメな自分を隠したくて、 普通になりたくて、 一生懸命努力してきました。

そして、私は一見普通に見える。

何事もなければ。だけど、繕っているだけだから、何かあるとぽっきり折れてしまう。

このようにたくさん脳のことを書いているのは、 私はダメじゃないんだよ、頑張って頑張って生きてきたんだよって、自分に言い聞かせたいだけなのかもしれません。

読んでくださり、ありがとうございます。皆様にとって、明日も幸せな一日でありますように♡

このシリーズの全記事はこちら→ADHDグレー×脳科学シリーズ

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この記事を書いた人

ブログ「心音」の管理人、こはくです。
看護師・保健師・養護教諭の資格を持ち、介護・対人支援の現場に10年以上携わってきました。
自分自身もADHD傾向による生きづらさを感じてきた当事者です。
現場で出会ってきた方々の姿と、脳科学・心理学の学びを重ね合わせながら、自分とやさしく向き合うためのヒントを綴っています。グリーフケアや暮らしの工夫についても、実体験をもとに、自分のペースで発信中です。

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